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プロフィール
阿羅漢
とにかく日本武道(杖道,居合道,護身術)が好きで、毎日稽古で汗を流しています。
タイ国はイサ-ン地方の田舎町に念願の、武道と日本の文化及び伝統や歴史を知ってもらうための発信基地「少林夢想会」を設立し、日々武道の稽古に勤しんでいます。
自前の道場ですので、稽古はいつでもできます。是非一緒に武道の稽古を遣りましょう。初心者も大歓迎です。心から、お待ちしています。

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Posted by namjai at

2012年02月07日

制定居合十本目「四方切り」(しほうぎり)

 「四方切り」は、立ち技の六本目になります。制定居合の術技も残り三本となってきました。
 この、四方切りは、七本目の」三方切り」と同じ様に、前後左右へ身体を動かしていきます。
 では、居合道術技「十本目・四方切り」をご紹介してまいります。

 一本目 「」 の敵に対しての技。居合の全てがこの技に凝縮されて
     います。
 二本目は、「後ろ」 の敵を想定した技です。
 三本目は、「受け流し」 敵を左に想定しての技です。
 四本目「柄当て」 居合腰から前後の敵を制する技です。
 五本目「袈裟切り」 立ち技になります。 逆袈裟に切り上げ、返す刀
     で袈裟に切り下ろす技です。
 六本目「諸手突き」(もろてづき) 前後三人の敵を想定しての術技で
     す。
 七本目「三方切り」(さんぽうぎり) 前と左右の敵を想定しての術技
     です。
 八本目「顔面当て」(がんめんあて) 前後二人の敵を想定しての術技
     です。
 九本目「添え手突き」(そえてづき) 平行に歩行しています敵を想定
     しての術技です。 

 十本目「四方切り」(しほうぎり) 四方の敵を想定しての術技です。
 
〔要義〕
 前進中、四方の敵の殺気を感じ、機先を制してまず刀を抜こうとする右斜め前の敵の右こぶしに「柄当て」し、つぎに、左斜め後ろの敵の「水月」を突き刺し、さらに、右斜め前の敵、続いて、右斜め後ろの敵、そして、左斜め前の敵をそれぞれ真っ向から切り下ろして勝つ。
(動作)
1、右足より正面に向って前進し、左足を踏み出したとき、右
 斜め前の敵に振り向くと同時に刀に両手をかける。鞘ごと突
 き出して、刀を抜こうとしている敵の右こぶしを右足を踏み
 込むと同時に強く柄の平で打つ。

2、直ちに左手で「鞘引き」しながら左斜め後ろの敵に振り向き、
 切っ先が鯉口から放れると同時に、左回りに回って敵に対し
 「一重身」となり、「ものうち」付近の「棟を左乳に当てる」。
 間をおくことなく左足を踏み込むと同時に左手を内側にしぼり
 ながら右肘を伸ばして敵の「水月」を突き刺す。
 
3、左斜め前の敵に振り向き、刀を引き抜きながら頭上に振りか
 ぶると同時に左手を柄にかけ、右足を軸に右回りに回って敵に
 向き直ると同時に左足を踏み込んで真っ向から切り下ろす。
   
4、右斜め後ろの敵に振り向きながら左足を軸にして受け流しに
 振りかぶり、敵に向き直ると同時に右足を踏み込んで真っ向か
 ら切り下ろす。

5、後ろ(左斜め前)の敵に振り向きながら右足を軸にして左回
 りに回り、左足を左に踏みかえて脇構えになりながら受け流し
 に振りかぶり、右足を踏み込むと同時に左斜め前の敵を真っ向
 から切り下ろす。

6、右足を引きながら諸手左上段の構えとなって残心を示す。

7、左足を引きながら左手を柄からはなして左帯におくると同時に
 「袈裟に振り下ろしての血振り」をする。
 
8、左手を左帯から鯉口におくり、そのままの姿勢で「納刀」する。

9、後ろ足を前足にそろえ、右手を柄からはなして「帯刀姿勢」と
 なり、左足より退いて元の位置にもどる。
 
 これが、十本目「四方切り」です。
 
 今回の敵は四方です。前進中に囲まれます。先ず、右斜め前の敵、次に左斜め後ろの敵、そして、右斜め後ろ、最後は、左斜め前の敵、と四方に仮想敵を想定しての術技練習となります。

 杖道の稽古においてもそうですが、「鏡」を使用しての稽古が大切ではないかと思います。
 特に、形武道は、自分の体勢が今どのような形をとっているのか、これが大きな要点ではないかと思います。姿、形を見ることも無くただ単純に、「刀」を抜き技を行い刀を納めていては、今の自分の体勢が全然判らず、良いところを伸ばす事も出来ず、悪い点が何時まで経っても改善されない(進歩が無い)稽古に終始してしまうと思います。

 居合の術技で大切なことは、体の捌きを行います前に、「仮想敵」に顔を向ける行為が必要であると思います。敵の状態を先ず確認した上で、受け流し等を行いながら体を捌く。
 敵の意識を如何に持ち、次に如何に素早く敵に向き直りながら攻撃を素早く行っていくか、矢張り、体の捌きを充分に研究する必要があるかと思います。
 
 最後に、本日もいつもの言葉です、
 『居合道は「演舞」ではありません。常に仮想敵を意識した上で反復練習あるのみです。いい汗は流した分だけ結果に反映されてきます。それが、動作や所作また全体の姿や形に現れてきます。練習は嘘はつきません。』
 
 今日は十本目「四方切り」(しほうぎり)でした。

 次回は、十一本目「総切り」(そうぎり)です。  


Posted by 阿羅漢 at 15:18Comments(1)