2012年02月07日
制定居合十本目「四方切り」(しほうぎり)
「四方切り」は、立ち技の六本目になります。制定居合の術技も残り三本となってきました。
この、四方切りは、七本目の」三方切り」と同じ様に、前後左右へ身体を動かしていきます。
では、居合道術技「十本目・四方切り」をご紹介してまいります。
一本目 「前」 の敵に対しての技。居合の全てがこの技に凝縮されて
います。
二本目は、「後ろ」 の敵を想定した技です。
三本目は、「受け流し」 敵を左に想定しての技です。
四本目「柄当て」 居合腰から前後の敵を制する技です。
五本目「袈裟切り」 立ち技になります。 逆袈裟に切り上げ、返す刀
で袈裟に切り下ろす技です。
六本目「諸手突き太>」(もろてづき) 前後三人の敵を想定しての術技で
す。
七本目「三方切り」(さんぽうぎり) 前と左右の敵を想定しての術技
です。
八本目「顔面当て」(がんめんあて) 前後二人の敵を想定しての術技
です。
九本目「添え手突き」(そえてづき) 平行に歩行しています敵を想定
しての術技です。
十本目「四方切り」(しほうぎり) 四方の敵を想定しての術技です。
〔要義〕
前進中、四方の敵の殺気を感じ、機先を制してまず刀を抜こうとする右斜め前の敵の右こぶしに「柄当て」し、つぎに、左斜め後ろの敵の「水月」を突き刺し、さらに、右斜め前の敵、続いて、右斜め後ろの敵、そして、左斜め前の敵をそれぞれ真っ向から切り下ろして勝つ。
(動作)
1、右足より正面に向って前進し、左足を踏み出したとき、右
斜め前の敵に振り向くと同時に刀に両手をかける。鞘ごと突
き出して、刀を抜こうとしている敵の右こぶしを右足を踏み
込むと同時に強く柄の平で打つ。
2、直ちに左手で「鞘引き」しながら左斜め後ろの敵に振り向き、
切っ先が鯉口から放れると同時に、左回りに回って敵に対し
「一重身」となり、「ものうち」付近の「棟を左乳に当てる」。
間をおくことなく左足を踏み込むと同時に左手を内側にしぼり
ながら右肘を伸ばして敵の「水月」を突き刺す。
3、左斜め前の敵に振り向き、刀を引き抜きながら頭上に振りか
ぶると同時に左手を柄にかけ、右足を軸に右回りに回って敵に
向き直ると同時に左足を踏み込んで真っ向から切り下ろす。
4、右斜め後ろの敵に振り向きながら左足を軸にして受け流しに
振りかぶり、敵に向き直ると同時に右足を踏み込んで真っ向か
ら切り下ろす。
5、後ろ(左斜め前)の敵に振り向きながら右足を軸にして左回
りに回り、左足を左に踏みかえて脇構えになりながら受け流し
に振りかぶり、右足を踏み込むと同時に左斜め前の敵を真っ向
から切り下ろす。
6、右足を引きながら諸手左上段の構えとなって残心を示す。
7、左足を引きながら左手を柄からはなして左帯におくると同時に
「袈裟に振り下ろしての血振り」をする。
8、左手を左帯から鯉口におくり、そのままの姿勢で「納刀」する。
9、後ろ足を前足にそろえ、右手を柄からはなして「帯刀姿勢」と
なり、左足より退いて元の位置にもどる。
これが、十本目「四方切り」です。
今回の敵は四方です。前進中に囲まれます。先ず、右斜め前の敵、次に左斜め後ろの敵、そして、右斜め後ろ、最後は、左斜め前の敵、と四方に仮想敵を想定しての術技練習となります。
杖道の稽古においてもそうですが、「鏡」を使用しての稽古が大切ではないかと思います。
特に、形武道は、自分の体勢が今どのような形をとっているのか、これが大きな要点ではないかと思います。姿、形を見ることも無くただ単純に、「刀」を抜き技を行い刀を納めていては、今の自分の体勢が全然判らず、良いところを伸ばす事も出来ず、悪い点が何時まで経っても改善されない(進歩が無い)稽古に終始してしまうと思います。
居合の術技で大切なことは、体の捌きを行います前に、「仮想敵」に顔を向ける行為が必要であると思います。敵の状態を先ず確認した上で、受け流し等を行いながら体を捌く。
敵の意識を如何に持ち、次に如何に素早く敵に向き直りながら攻撃を素早く行っていくか、矢張り、体の捌きを充分に研究する必要があるかと思います。
最後に、本日もいつもの言葉です、
『居合道は「演舞」ではありません。常に仮想敵を意識した上で反復練習あるのみです。いい汗は流した分だけ結果に反映されてきます。それが、動作や所作また全体の姿や形に現れてきます。練習は嘘はつきません。』
今日は十本目「四方切り」(しほうぎり)でした。
次回は、十一本目「総切り」(そうぎり)です。
この、四方切りは、七本目の」三方切り」と同じ様に、前後左右へ身体を動かしていきます。
では、居合道術技「十本目・四方切り」をご紹介してまいります。
一本目 「前」 の敵に対しての技。居合の全てがこの技に凝縮されて
います。
二本目は、「後ろ」 の敵を想定した技です。
三本目は、「受け流し」 敵を左に想定しての技です。
四本目「柄当て」 居合腰から前後の敵を制する技です。
五本目「袈裟切り」 立ち技になります。 逆袈裟に切り上げ、返す刀
で袈裟に切り下ろす技です。
六本目「諸手突き太>」(もろてづき) 前後三人の敵を想定しての術技で
す。
七本目「三方切り」(さんぽうぎり) 前と左右の敵を想定しての術技
です。
八本目「顔面当て」(がんめんあて) 前後二人の敵を想定しての術技
です。
九本目「添え手突き」(そえてづき) 平行に歩行しています敵を想定
しての術技です。
十本目「四方切り」(しほうぎり) 四方の敵を想定しての術技です。
〔要義〕
前進中、四方の敵の殺気を感じ、機先を制してまず刀を抜こうとする右斜め前の敵の右こぶしに「柄当て」し、つぎに、左斜め後ろの敵の「水月」を突き刺し、さらに、右斜め前の敵、続いて、右斜め後ろの敵、そして、左斜め前の敵をそれぞれ真っ向から切り下ろして勝つ。
(動作)
1、右足より正面に向って前進し、左足を踏み出したとき、右
斜め前の敵に振り向くと同時に刀に両手をかける。鞘ごと突
き出して、刀を抜こうとしている敵の右こぶしを右足を踏み
込むと同時に強く柄の平で打つ。
2、直ちに左手で「鞘引き」しながら左斜め後ろの敵に振り向き、
切っ先が鯉口から放れると同時に、左回りに回って敵に対し
「一重身」となり、「ものうち」付近の「棟を左乳に当てる」。
間をおくことなく左足を踏み込むと同時に左手を内側にしぼり
ながら右肘を伸ばして敵の「水月」を突き刺す。
3、左斜め前の敵に振り向き、刀を引き抜きながら頭上に振りか
ぶると同時に左手を柄にかけ、右足を軸に右回りに回って敵に
向き直ると同時に左足を踏み込んで真っ向から切り下ろす。
4、右斜め後ろの敵に振り向きながら左足を軸にして受け流しに
振りかぶり、敵に向き直ると同時に右足を踏み込んで真っ向か
ら切り下ろす。
5、後ろ(左斜め前)の敵に振り向きながら右足を軸にして左回
りに回り、左足を左に踏みかえて脇構えになりながら受け流し
に振りかぶり、右足を踏み込むと同時に左斜め前の敵を真っ向
から切り下ろす。
6、右足を引きながら諸手左上段の構えとなって残心を示す。
7、左足を引きながら左手を柄からはなして左帯におくると同時に
「袈裟に振り下ろしての血振り」をする。
8、左手を左帯から鯉口におくり、そのままの姿勢で「納刀」する。
9、後ろ足を前足にそろえ、右手を柄からはなして「帯刀姿勢」と
なり、左足より退いて元の位置にもどる。
これが、十本目「四方切り」です。
今回の敵は四方です。前進中に囲まれます。先ず、右斜め前の敵、次に左斜め後ろの敵、そして、右斜め後ろ、最後は、左斜め前の敵、と四方に仮想敵を想定しての術技練習となります。
杖道の稽古においてもそうですが、「鏡」を使用しての稽古が大切ではないかと思います。
特に、形武道は、自分の体勢が今どのような形をとっているのか、これが大きな要点ではないかと思います。姿、形を見ることも無くただ単純に、「刀」を抜き技を行い刀を納めていては、今の自分の体勢が全然判らず、良いところを伸ばす事も出来ず、悪い点が何時まで経っても改善されない(進歩が無い)稽古に終始してしまうと思います。
居合の術技で大切なことは、体の捌きを行います前に、「仮想敵」に顔を向ける行為が必要であると思います。敵の状態を先ず確認した上で、受け流し等を行いながら体を捌く。
敵の意識を如何に持ち、次に如何に素早く敵に向き直りながら攻撃を素早く行っていくか、矢張り、体の捌きを充分に研究する必要があるかと思います。
最後に、本日もいつもの言葉です、
『居合道は「演舞」ではありません。常に仮想敵を意識した上で反復練習あるのみです。いい汗は流した分だけ結果に反映されてきます。それが、動作や所作また全体の姿や形に現れてきます。練習は嘘はつきません。』
今日は十本目「四方切り」(しほうぎり)でした。
次回は、十一本目「総切り」(そうぎり)です。
Posted by 阿羅漢 at
15:18
│Comments(1)