2013年03月28日
(杖道における)「気合と呼吸」
先日(3月25日)、泰国杖・居合道稽古会(定例稽古)の記事の中で、
『・神道夢想流をベースとする杖道は「エイ」「イエイ」「ホー」を発声します』
と記載しました。
この発声(気合)を出すという事を、後少し詳細に記載してみたいと思います。と言いますのは、杖道稽古の中でこの気合は、術技と同じ位に大変に重要な部分を占めていますが、意外となおざりにされている、との松井先生からのご指摘もありますので、更に突っ込んだ説明文を引用させていただきたいと思います。
本日も私の「杖道」の先生であります、松井健二先生(神道夢想流杖術免許皆伝,杖道範士八段)の著書「古流へのいざないとしての 杖道打太刀入門」から『気合と呼吸』を抜粋しまして、皆様にご紹介していきたいと思います。
「古流へのいざないとしての 杖道打太刀入門」から抜粋
気合と呼吸
武道における気合には、有声のものと無声のものがあり、武道各流派においてさまざまな相違があります。全剣盟杖道の基になった古伝神道夢想流では、表と中段という段階においては有声の気合、杖の者は神道の「鳥船の行」の掛け声と同じ「エイ、イエイ、ホー」を使い分け、打太刀は原則として「エイ」のみを使い、全剣盟杖道となっても杖は「エイ、ホー」であり、打太刀は「エイ」だけです。
古伝神道夢想流においては、さらに陰において杖、打太刀ともに無声の含み気合による技を学ぶことになりますが、全剣盟杖道は基本的に普及用ですから、有声の気合(掛け声)からしっかり学ぶ必要があります。声を出すということは、呼吸から言うと、吐くという動作です。
呼吸法に関しては、インドのヨガでは息の吐き方、吸い方を均等に学ぶことが多いようですが、わが国における宗教、武術ともに息の吐き方から学ぶ特性があります。また、仏教的呼吸法においても普通に見受けられるのは、基本的に吐く時は腹が凹み、吸う時は腹が膨らむ「順腹式呼吸」です。独特な容姿で著名な湖北の渡岸寺の十一面観音像(国宝)の腰つきの素晴らしさは、「順腹式呼吸」の極致の素晴らしさだと思います。ただ、臨済宗系の坐禅などでは、「順腹式呼吸」ではなく、次に述べる「逆腹式呼吸」が指導されるのが一般的です。
一方、武術的には「順腹式呼吸」だけでなく、吐く時に腹部を充足させる「逆腹式呼吸」が多用されます。つまり、気合をかける時は、気を丹田に下ろし、下腹部を充足させることが重要になるわけです。その訓練が丹田の形成にも寄与しますが、体勢的には棒立ちではその成果は難しく、腰を落とし鼠徑部(そけいぶ)を広げた形が要求されます。京都東寺の講堂の五大明王像(国宝)にこの姿を見ることができます。
なお、腹を叩いて「丹田はここだ。ここに力をいれろ」という指導をされる指導者も多いのですが、初歩的にはそれでもよいとしても、丹田を実感できるようにならねば意味ありませんし、そうかと言って下腹部をコチンコチンに固くしてしまうのも如何かと思います。充足するということと固くするということは別物です。
また、通常、大きな声を出して動作すると筋肉が固くなってしまうことが多いのですが、これを気を下ろす工夫を重ねると丹田中心の動作になります。
深い呼吸は胴体部のさまざまな筋肉を使うため、それが動作にも大きく影響します。
また、武術的動作との関係においては、呼吸を止めての瞬発的動作や一回の呼気(吐く気)で複数の連続動作をおこなえるようになります。さらに高度な場合は、瞬時に「順腹式呼吸」と「逆腹式呼吸」を逆転させることも可能になります。平素の稽古で工夫すべきことと思います。
本日は、先日の稽古の時に話しました「気合」(エイ、イエイ、ホー)と呼吸「順腹式呼吸」,「逆腹式呼吸」の違いについて、25日の記事〔松井先生語録〕の詳細説明を記載してみました。
最後に、自分自身への戒めを込めまして、先日も記載しましたが、「松井先生語録」から一文引用します。
『・習熟ということには、愚直な反復が必須だからだ。素直にその指導に従って、ひたすら反復した者は、明らかに動作、気合共に進歩が見られました。勿論,それはしんどいと思い、手抜きをした者には進歩が見られなかった。
武術は知識ではないと何度も言ってきた。自分勝手な好みの動作や価値感観を否定しなければ進歩は望めない。』
『・神道夢想流をベースとする杖道は「エイ」「イエイ」「ホー」を発声します』
と記載しました。
この発声(気合)を出すという事を、後少し詳細に記載してみたいと思います。と言いますのは、杖道稽古の中でこの気合は、術技と同じ位に大変に重要な部分を占めていますが、意外となおざりにされている、との松井先生からのご指摘もありますので、更に突っ込んだ説明文を引用させていただきたいと思います。
本日も私の「杖道」の先生であります、松井健二先生(神道夢想流杖術免許皆伝,杖道範士八段)の著書「古流へのいざないとしての 杖道打太刀入門」から『気合と呼吸』を抜粋しまして、皆様にご紹介していきたいと思います。
「古流へのいざないとしての 杖道打太刀入門」から抜粋
気合と呼吸
武道における気合には、有声のものと無声のものがあり、武道各流派においてさまざまな相違があります。全剣盟杖道の基になった古伝神道夢想流では、表と中段という段階においては有声の気合、杖の者は神道の「鳥船の行」の掛け声と同じ「エイ、イエイ、ホー」を使い分け、打太刀は原則として「エイ」のみを使い、全剣盟杖道となっても杖は「エイ、ホー」であり、打太刀は「エイ」だけです。
古伝神道夢想流においては、さらに陰において杖、打太刀ともに無声の含み気合による技を学ぶことになりますが、全剣盟杖道は基本的に普及用ですから、有声の気合(掛け声)からしっかり学ぶ必要があります。声を出すということは、呼吸から言うと、吐くという動作です。
呼吸法に関しては、インドのヨガでは息の吐き方、吸い方を均等に学ぶことが多いようですが、わが国における宗教、武術ともに息の吐き方から学ぶ特性があります。また、仏教的呼吸法においても普通に見受けられるのは、基本的に吐く時は腹が凹み、吸う時は腹が膨らむ「順腹式呼吸」です。独特な容姿で著名な湖北の渡岸寺の十一面観音像(国宝)の腰つきの素晴らしさは、「順腹式呼吸」の極致の素晴らしさだと思います。ただ、臨済宗系の坐禅などでは、「順腹式呼吸」ではなく、次に述べる「逆腹式呼吸」が指導されるのが一般的です。
一方、武術的には「順腹式呼吸」だけでなく、吐く時に腹部を充足させる「逆腹式呼吸」が多用されます。つまり、気合をかける時は、気を丹田に下ろし、下腹部を充足させることが重要になるわけです。その訓練が丹田の形成にも寄与しますが、体勢的には棒立ちではその成果は難しく、腰を落とし鼠徑部(そけいぶ)を広げた形が要求されます。京都東寺の講堂の五大明王像(国宝)にこの姿を見ることができます。
なお、腹を叩いて「丹田はここだ。ここに力をいれろ」という指導をされる指導者も多いのですが、初歩的にはそれでもよいとしても、丹田を実感できるようにならねば意味ありませんし、そうかと言って下腹部をコチンコチンに固くしてしまうのも如何かと思います。充足するということと固くするということは別物です。
また、通常、大きな声を出して動作すると筋肉が固くなってしまうことが多いのですが、これを気を下ろす工夫を重ねると丹田中心の動作になります。
深い呼吸は胴体部のさまざまな筋肉を使うため、それが動作にも大きく影響します。
また、武術的動作との関係においては、呼吸を止めての瞬発的動作や一回の呼気(吐く気)で複数の連続動作をおこなえるようになります。さらに高度な場合は、瞬時に「順腹式呼吸」と「逆腹式呼吸」を逆転させることも可能になります。平素の稽古で工夫すべきことと思います。
本日は、先日の稽古の時に話しました「気合」(エイ、イエイ、ホー)と呼吸「順腹式呼吸」,「逆腹式呼吸」の違いについて、25日の記事〔松井先生語録〕の詳細説明を記載してみました。
最後に、自分自身への戒めを込めまして、先日も記載しましたが、「松井先生語録」から一文引用します。
『・習熟ということには、愚直な反復が必須だからだ。素直にその指導に従って、ひたすら反復した者は、明らかに動作、気合共に進歩が見られました。勿論,それはしんどいと思い、手抜きをした者には進歩が見られなかった。
武術は知識ではないと何度も言ってきた。自分勝手な好みの動作や価値感観を否定しなければ進歩は望めない。』
タグ :気合
2013年03月26日
泰国杖・居合道稽古会(定例稽古) (居合編)
昨日は稽古会の「杖道」の稽古内容そして、「松井先生語録」を記載しました。
今日は杖の稽古の後で、「居合」の稽古を引続き行いましたので、その内容を参考に記載しておきます。稽古に参加された方は復習として、欠席された方は次回の稽古の予習のつもりで、読んでいただければ幸いです。
〔居合道〕
・形(術技)〔正座の部〕
一本目 前
二本目 後ろ
(全日本剣道連盟居合審判・審査上の着眼点)から
一本目 前
一.抜きつけのとき、充分に鞘引きをしているか。
二.左の耳にそって、後ろを突く気持ちで振りかぶっているか。
三.振りかぶった切っ先は、水平より下がっていないか。
四.間をおくことなく切り下ろしているか。
五.切り下ろした切っ先は、わずかに下がっているか。
六.血振りの体勢は正しいか。
七.正しく納刀しているか。
二本目 後ろ
一.刀を抜きながら向き直ると同時に、左足をやや左寄りに踏み込
んでいるか。
二.敵のこめかみに正しく抜きつけているか。
居合は「杖道」や「剣道」と違い相手が居ません。相手は『仮想的』です。自分と同じ背丈の相手を、仮想的として目の前に思い浮かべ感じて、術技を行っていきます。
そして基本的に居合は『後の先』となっています。
例えば、一本目「前」の〔要義〕にはこう記載されています。
・対座している敵の殺気を感じ、機先を制して「こめかみ」に抜きつけ、さらに真っ向から切り下ろして勝つ。
また、二本目「後ろ」の〔要義〕にはこう記載されています。
・背後にすわっている敵の殺気を感じ、機先を制して「こめかみ」に抜きつけ、さらに真っ向から切り下ろして勝つ。
このように、術技の方法論としては、敵の行為や行動又はきっかけによって、こちらが機先を制して抜きつけますが、本来は、刀を抜かないで勝ちを制する(勝機を得る)ことが一番大切なことではないでしょうか。
居合の教えの中には『鞘の内』という言葉があります。
また、支那の有名な兵法書「孫子」には、このように書かれています。
戦わずして勝つことが 善なり
むやみやたらに「刀」を抜いて振り回すな。相手に切りつけるな、ということでありますが、往昔の「武士」もぎりぎりの際まで、「刀」は抜くことは無かったのではないでしょうか。
しかし、自己の身の安全を考えて、やむを得ずに抜き放つ場合は、刀は『序破急』の所作により抜き放ちます。
くるならこい。しかし、やらないなら、やめろ。
そして、古歌にもこのように歌われています
「居合とは 人に斬られず 人斬らず 己を責めて 平かの道」とありますように、
「刀を抜かずに敵を制し、気迫を以って勝ちを修める」
ことが究極の目的ではないでしょうか。
次回の稽古は、一本目「前」,二本目「後ろ」の復習に続いて、三本目「受け流し」,四本目「柄当て」,五本目「袈裟切り」を稽古していきたいと思います。
室内が暑いですから、水分補給を忘れずに行いながら稽古してください。
今日は杖の稽古の後で、「居合」の稽古を引続き行いましたので、その内容を参考に記載しておきます。稽古に参加された方は復習として、欠席された方は次回の稽古の予習のつもりで、読んでいただければ幸いです。
〔居合道〕
・形(術技)〔正座の部〕
一本目 前
二本目 後ろ
(全日本剣道連盟居合審判・審査上の着眼点)から
一本目 前
一.抜きつけのとき、充分に鞘引きをしているか。
二.左の耳にそって、後ろを突く気持ちで振りかぶっているか。
三.振りかぶった切っ先は、水平より下がっていないか。
四.間をおくことなく切り下ろしているか。
五.切り下ろした切っ先は、わずかに下がっているか。
六.血振りの体勢は正しいか。
七.正しく納刀しているか。
二本目 後ろ
一.刀を抜きながら向き直ると同時に、左足をやや左寄りに踏み込
んでいるか。
二.敵のこめかみに正しく抜きつけているか。
居合は「杖道」や「剣道」と違い相手が居ません。相手は『仮想的』です。自分と同じ背丈の相手を、仮想的として目の前に思い浮かべ感じて、術技を行っていきます。
そして基本的に居合は『後の先』となっています。
例えば、一本目「前」の〔要義〕にはこう記載されています。
・対座している敵の殺気を感じ、機先を制して「こめかみ」に抜きつけ、さらに真っ向から切り下ろして勝つ。
また、二本目「後ろ」の〔要義〕にはこう記載されています。
・背後にすわっている敵の殺気を感じ、機先を制して「こめかみ」に抜きつけ、さらに真っ向から切り下ろして勝つ。
このように、術技の方法論としては、敵の行為や行動又はきっかけによって、こちらが機先を制して抜きつけますが、本来は、刀を抜かないで勝ちを制する(勝機を得る)ことが一番大切なことではないでしょうか。
居合の教えの中には『鞘の内』という言葉があります。
また、支那の有名な兵法書「孫子」には、このように書かれています。
戦わずして勝つことが 善なり
むやみやたらに「刀」を抜いて振り回すな。相手に切りつけるな、ということでありますが、往昔の「武士」もぎりぎりの際まで、「刀」は抜くことは無かったのではないでしょうか。
しかし、自己の身の安全を考えて、やむを得ずに抜き放つ場合は、刀は『序破急』の所作により抜き放ちます。
くるならこい。しかし、やらないなら、やめろ。
そして、古歌にもこのように歌われています
「居合とは 人に斬られず 人斬らず 己を責めて 平かの道」とありますように、
「刀を抜かずに敵を制し、気迫を以って勝ちを修める」
ことが究極の目的ではないでしょうか。
次回の稽古は、一本目「前」,二本目「後ろ」の復習に続いて、三本目「受け流し」,四本目「柄当て」,五本目「袈裟切り」を稽古していきたいと思います。
室内が暑いですから、水分補給を忘れずに行いながら稽古してください。
タグ :居合
2013年03月25日
泰国杖・居合道稽古会(定例稽古) 弥生弐十四日
タイ国は早くも外気温40度を越す本格的な“夏季節”をむかえました。
昨日の稽古場もエアコンがかかっていたのでしょうが、余り影響はなかったようです。閉じ切りの室内ですので、皆さんの熱気で逆に室温が上昇していたかもしれません。
さて、昨日の稽古内容を簡単に記載しておきたいと思います。お仕事で欠席なさった方は、参考に読んで下さい。また、出席した方は復習のつもりで考えてください。
〔杖道〕
・基礎訓練 軸転法,膝回し,首回し,歩法,練り足,空足,斜め歩行
・基本打ち 本手打,逆手打,引落打,返し突,逆手突,巻落,繰付,
繰放,体当,突外打,胴払打,体外打(十二本)
・形 一本目 着杖
二本目 水月
三本目 引提
(杖道審判・審査上の着眼点)から
一本目 着 杖
(打)
一.正しい八相の構えから間合いに入り水平まで切っているか。
二.正しく左上段に構えているか。
(仕)
一.右斜め後ろに体を捌いた姿勢はどうか。
二.杖を右斜め上方より大きく回して「打」の左小手を打っている
か。
三.正しい本手打で「打」の左小手を打っているか。
二本目 水 月
(打)
一.「仕」の正面を正しく切っているか。
二.八相より十分間合をとって正しく中段に構えているか。
(仕)
一.体を右斜め前に捌き、左肩をやや後ろに引き正しく水月を突い
ているか。
二.正しく引落の構えになっているか。
三.引落打の強さはどうか。
三本目 引 提
(打)
一.太刀先を等分に杖と合わせているか。
二.左上段から正しく正面を切っているか。
三.正しく繰り付けられているか。
(仕)
一.合わせた杖先は太刀と等分になっているか。
二.正しい繰付から正しく水月を突いているか。
〔松井先生語録(私が僭越ですが名前を付けさせていただきました)から引用させていただきます。〕
・習熟ということには、愚直な反復が必須だからだ。素直にその指導に従って、ひたすら反復した者は、明らかに動作、気合共に進歩が見られました。勿論,それはしんどいと思い、手抜きをした者には進歩が見られなかった。
武術は知識ではないと何度も言ってきた。自分勝手な好みの動作や価値感観を否定しなければ進歩は望めない。
・一般的に皆さんは呼吸が浅いし、意識的に深く呼吸することもしません。
逆腹式の場合、吐く時に腹を膨らますのですから、意識的に行わないとできません。結果、深い呼吸ができ、身体バランスが改善されたということができるでしょう。
・下半身をしっかり決め、腹の底から口を大きく使いながら発声すると、呼吸筋ばかりかその他の筋肉まで連動し、武術的動作によい影響を与えます。
・神道夢想流をベースとする杖道は「エイ」「イエイ」「ホー」を発声しますが、これらの発声だけでも様々な筋肉が連動します。だから大きな気合を出せというのですが、大声なら良いというのではありません。武術の場合険しい気合にならなければなりません。だから気合発声法の指導の時などは、「腹の底からだせ」「目から火花が散るくらいだせ」と指導してきましたが、皆さんは考えただけでもしんどいと思うのかやりません。考えるからダメなので、下手な考え休みに似たりです。楽をしたら進歩はありません。
この後の「居合」の稽古については、別に掲載させていただきます。
昨日の稽古場もエアコンがかかっていたのでしょうが、余り影響はなかったようです。閉じ切りの室内ですので、皆さんの熱気で逆に室温が上昇していたかもしれません。
さて、昨日の稽古内容を簡単に記載しておきたいと思います。お仕事で欠席なさった方は、参考に読んで下さい。また、出席した方は復習のつもりで考えてください。
〔杖道〕
・基礎訓練 軸転法,膝回し,首回し,歩法,練り足,空足,斜め歩行
・基本打ち 本手打,逆手打,引落打,返し突,逆手突,巻落,繰付,
繰放,体当,突外打,胴払打,体外打(十二本)
・形 一本目 着杖
二本目 水月
三本目 引提
(杖道審判・審査上の着眼点)から
一本目 着 杖
(打)
一.正しい八相の構えから間合いに入り水平まで切っているか。
二.正しく左上段に構えているか。
(仕)
一.右斜め後ろに体を捌いた姿勢はどうか。
二.杖を右斜め上方より大きく回して「打」の左小手を打っている
か。
三.正しい本手打で「打」の左小手を打っているか。
二本目 水 月
(打)
一.「仕」の正面を正しく切っているか。
二.八相より十分間合をとって正しく中段に構えているか。
(仕)
一.体を右斜め前に捌き、左肩をやや後ろに引き正しく水月を突い
ているか。
二.正しく引落の構えになっているか。
三.引落打の強さはどうか。
三本目 引 提
(打)
一.太刀先を等分に杖と合わせているか。
二.左上段から正しく正面を切っているか。
三.正しく繰り付けられているか。
(仕)
一.合わせた杖先は太刀と等分になっているか。
二.正しい繰付から正しく水月を突いているか。
〔松井先生語録(私が僭越ですが名前を付けさせていただきました)から引用させていただきます。〕
・習熟ということには、愚直な反復が必須だからだ。素直にその指導に従って、ひたすら反復した者は、明らかに動作、気合共に進歩が見られました。勿論,それはしんどいと思い、手抜きをした者には進歩が見られなかった。
武術は知識ではないと何度も言ってきた。自分勝手な好みの動作や価値感観を否定しなければ進歩は望めない。
・一般的に皆さんは呼吸が浅いし、意識的に深く呼吸することもしません。
逆腹式の場合、吐く時に腹を膨らますのですから、意識的に行わないとできません。結果、深い呼吸ができ、身体バランスが改善されたということができるでしょう。
・下半身をしっかり決め、腹の底から口を大きく使いながら発声すると、呼吸筋ばかりかその他の筋肉まで連動し、武術的動作によい影響を与えます。
・神道夢想流をベースとする杖道は「エイ」「イエイ」「ホー」を発声しますが、これらの発声だけでも様々な筋肉が連動します。だから大きな気合を出せというのですが、大声なら良いというのではありません。武術の場合険しい気合にならなければなりません。だから気合発声法の指導の時などは、「腹の底からだせ」「目から火花が散るくらいだせ」と指導してきましたが、皆さんは考えただけでもしんどいと思うのかやりません。考えるからダメなので、下手な考え休みに似たりです。楽をしたら進歩はありません。
この後の「居合」の稽古については、別に掲載させていただきます。
タグ :武道(杖道)
2013年03月03日
第1回「たのしく学ぶ 杖道基礎講座」(無料)の開催
タイ国で杖と居合の稽古をはじめたのは平成23年10月1日でした。
全日本剣道連盟加盟団体の中でも剣道はバンコクをはじめとして、チェンマイやプーケットでも行われていますが、杖と居合は私の知る限りでは、ここタイ国では集団で稽古をしている団体は無いと思います。
タイ国日本人会に登録している方は3千人を超えています。昨年12月には1年振りとなる「文化祭」も開催されました。私も、居合演武で参加させていただきました。その他には、日本舞踊や空手演武,楽団演奏,太極拳,子供達の踊り、と各種団体の参加が有り楽しい文化祭でした。
本年はタイ国日本人会創立百周年の記念すべき年ですので、是非、杖演武と居合演武で出場したいものと稽古に励んでいます。
さて、表題の講座開催ですが、日本では既にお馴染みの企画開催です。
日本武道を広くタイ国に住んでいる人に知ってもらうと共に、機会があれば一緒に稽古に参加していただければと思い計画を立てました。
詳細は後日記載しますが、計画は下記のとおりです。
一.開催年月日 平成25年5月12日(日)
二.開催時間 午後6時から午後8時
三.開催場所 日本人会本館第三会議室
四.募集人員 若干名
募集人員が若干名なのは、日本での開催であれば講座に必要な道具(杖や太刀)の確保も比較的に簡単ですが、タイでは困難ですので、最小限度の募集となってきます。
兎に角「杖」に触れて太刀に触れて、杖道というものを一人でも多くの人に知ってもらいたいのです。
(杖道の効果)
武道、特に杖道の修行は、身体を強健にし活動が敏活となり、姿勢や態度がよくなります。また、判断力,決断力が養われ、自信をもってことに当たれるようになります。そして、対人関係が円滑になり社会生活に必要な協調性が養われてきます。(「杖道を学ぶ目的とその効果」から)
また、講座開催近くになりました時に詳細を記載したいと思います。
この講座の募集告知掲載は、
・日本人会定期広報「チラシ」
・バンコク週報
・タイ自由ランド「自由倶楽部」
・DACO「ビルボード」
等へもお願いしたいと思っています。
全日本剣道連盟加盟団体の中でも剣道はバンコクをはじめとして、チェンマイやプーケットでも行われていますが、杖と居合は私の知る限りでは、ここタイ国では集団で稽古をしている団体は無いと思います。
タイ国日本人会に登録している方は3千人を超えています。昨年12月には1年振りとなる「文化祭」も開催されました。私も、居合演武で参加させていただきました。その他には、日本舞踊や空手演武,楽団演奏,太極拳,子供達の踊り、と各種団体の参加が有り楽しい文化祭でした。
本年はタイ国日本人会創立百周年の記念すべき年ですので、是非、杖演武と居合演武で出場したいものと稽古に励んでいます。
さて、表題の講座開催ですが、日本では既にお馴染みの企画開催です。
日本武道を広くタイ国に住んでいる人に知ってもらうと共に、機会があれば一緒に稽古に参加していただければと思い計画を立てました。
詳細は後日記載しますが、計画は下記のとおりです。
一.開催年月日 平成25年5月12日(日)
二.開催時間 午後6時から午後8時
三.開催場所 日本人会本館第三会議室
四.募集人員 若干名
募集人員が若干名なのは、日本での開催であれば講座に必要な道具(杖や太刀)の確保も比較的に簡単ですが、タイでは困難ですので、最小限度の募集となってきます。
兎に角「杖」に触れて太刀に触れて、杖道というものを一人でも多くの人に知ってもらいたいのです。
(杖道の効果)
武道、特に杖道の修行は、身体を強健にし活動が敏活となり、姿勢や態度がよくなります。また、判断力,決断力が養われ、自信をもってことに当たれるようになります。そして、対人関係が円滑になり社会生活に必要な協調性が養われてきます。(「杖道を学ぶ目的とその効果」から)
また、講座開催近くになりました時に詳細を記載したいと思います。
この講座の募集告知掲載は、
・日本人会定期広報「チラシ」
・バンコク週報
・タイ自由ランド「自由倶楽部」
・DACO「ビルボード」
等へもお願いしたいと思っています。
タグ :無料講座