2011年05月07日
武道と詩吟
九月十日
去年今夜待清涼
秋思詩篇獨斷腸
恩賜御衣今在此
捧持毎日拜餘香
読み
去年の今夜 清涼に待す
(きょねんのこんや せいりょうにじす)
秋思の詩篇 獨り斷腸
(しゅうしのしへん ひとりだんちょう)
恩賜の御衣 今此に在り
(おんしのぎょい いまここにあり)
捧持して毎日 餘香を拝す
(ほうじしてまいにち よこうをはいす)
・作者:菅原道眞(ずがわらみちざね)845 〜 903
・題名:九月十日(くがつとおか)
・特徴:七言絶句
冒頭に「九月十日」が記載されていて、なんだろうと思った方もいらっしゃたのではないのでしょうか。
今日の題名、「武道と詩吟」ですが、一見関連がないようですが、実は私にとって深い関わりがあります。
詩吟を習ってみようと思い立った理由は二つ有ります。
一つは凄い単純な理由です。「映画」を観てです。
時代劇です。時代は幕末。京のとある料理屋の宴会の席です。武士と思われる人達十五六人が、車座となって酒を酌みかわしています。
突然一人の男が騒ぎ出しました。「芹澤鴨」です。平素の行動を一部の人達から窘められているところです。怒っています。(一発即発状態)
この様子を静かに黙って上座に座して飲んでいました男が突然、右手に太刀を持ち立ち上がりました。すかさず静かに抜刀したかと思ったら、自ら「詩」を吟じながら演舞(これが本当の「武」です。)を車座の中で始めました。何人かの人は男が立ち上がった事を直に気が付きました。
この男が立ち上がり騒然とした場の雰囲気を鎮める行動がなかったらどうでしょう。
数人が怪我や若しかしたら死傷者も出たかもしれません。また、他のお店の人達にも影響があったでしょう。そして、お店自体も多大な損傷を蒙った事ではないかと思います。
たった一人の男のとった行動が、それらの事を未然に防止したのです。
男は新選組、鬼の副長「土方歳三」(三船敏郎演じる)です。「詩」の内容は忘れましたが、彼の行動は今でも脳裏から離れません。これが私にとって本当の、「武」です。
それ以来機会が有れば是非「詩吟」(実は「映画」の中での事は「謡曲」の吟かもしれません。どちらでもいいことですが。)を習ってみたい、と心に密かに思い描いていました。
機会は有りまして、在職中の平成18年に先生に巡り会う機会を得ました。休みの日(公休日)に車で先生のご自宅を訪問し、約2時間1日で5回位吟じまして、1年後に初段をいただきました。
今も、時間(場所)を見つけましては、大きな声で吟じています。(気持ちのいいものです。)
私が一番最初に習いましたのが、「九月十日」。次に選びましたのは、「弘道館に梅花を賞す」です。今は、「富士山」を目下練習中です。
カラオケも好きです。詩吟と同じく「腹式呼吸」を行いますので、日本では妻と出かけては歌っていました。
私が読んでいました本に「一形一息」という言葉が出てきました。「息の修業」と有ります。特に武道を修行している人にとっての「息」遣いは、心して修行しなさい、と書かれています。吸う息は短く、吐く息はゆっくりと長く。
難しいです。しかし、息があがっては行動が乱れ、次の技へと続く事が困難な状態になります。
息遣いこの練習の一つの手段としても「詩吟」を勉強しています。
詩吟は、腹に大きく息をため、徐々に息を吐き出す。それも独特の節〔詩文を音調や調子に乗せて歌うのではなく、詩文の素読(朗読)を基本とし、素読の後に特有の節回し〕節調をつけて、より効果的に詩情を表現します。特に、腹の底から尾骶骨を持ち上げる用に吟じていきます。時には息を吐き出し過ぎて、頭が白くなった時も有ります。
しかし、3回続けて吟じた後などは、何とも言えないすっきりとした感じが有ります。
腹の底から思い切り声を出す。血流にも良く、高血圧の人が改善されたという事も聞いています。
これからも武道の練習と共に、「詩吟」を吟じていきたいと思っています。
去年今夜待清涼
秋思詩篇獨斷腸
恩賜御衣今在此
捧持毎日拜餘香
読み
去年の今夜 清涼に待す
(きょねんのこんや せいりょうにじす)
秋思の詩篇 獨り斷腸
(しゅうしのしへん ひとりだんちょう)
恩賜の御衣 今此に在り
(おんしのぎょい いまここにあり)
捧持して毎日 餘香を拝す
(ほうじしてまいにち よこうをはいす)
・作者:菅原道眞(ずがわらみちざね)845 〜 903
・題名:九月十日(くがつとおか)
・特徴:七言絶句
冒頭に「九月十日」が記載されていて、なんだろうと思った方もいらっしゃたのではないのでしょうか。
今日の題名、「武道と詩吟」ですが、一見関連がないようですが、実は私にとって深い関わりがあります。
詩吟を習ってみようと思い立った理由は二つ有ります。
一つは凄い単純な理由です。「映画」を観てです。
時代劇です。時代は幕末。京のとある料理屋の宴会の席です。武士と思われる人達十五六人が、車座となって酒を酌みかわしています。
突然一人の男が騒ぎ出しました。「芹澤鴨」です。平素の行動を一部の人達から窘められているところです。怒っています。(一発即発状態)
この様子を静かに黙って上座に座して飲んでいました男が突然、右手に太刀を持ち立ち上がりました。すかさず静かに抜刀したかと思ったら、自ら「詩」を吟じながら演舞(これが本当の「武」です。)を車座の中で始めました。何人かの人は男が立ち上がった事を直に気が付きました。
この男が立ち上がり騒然とした場の雰囲気を鎮める行動がなかったらどうでしょう。
数人が怪我や若しかしたら死傷者も出たかもしれません。また、他のお店の人達にも影響があったでしょう。そして、お店自体も多大な損傷を蒙った事ではないかと思います。
たった一人の男のとった行動が、それらの事を未然に防止したのです。
男は新選組、鬼の副長「土方歳三」(三船敏郎演じる)です。「詩」の内容は忘れましたが、彼の行動は今でも脳裏から離れません。これが私にとって本当の、「武」です。
それ以来機会が有れば是非「詩吟」(実は「映画」の中での事は「謡曲」の吟かもしれません。どちらでもいいことですが。)を習ってみたい、と心に密かに思い描いていました。
機会は有りまして、在職中の平成18年に先生に巡り会う機会を得ました。休みの日(公休日)に車で先生のご自宅を訪問し、約2時間1日で5回位吟じまして、1年後に初段をいただきました。
今も、時間(場所)を見つけましては、大きな声で吟じています。(気持ちのいいものです。)
私が一番最初に習いましたのが、「九月十日」。次に選びましたのは、「弘道館に梅花を賞す」です。今は、「富士山」を目下練習中です。
カラオケも好きです。詩吟と同じく「腹式呼吸」を行いますので、日本では妻と出かけては歌っていました。
私が読んでいました本に「一形一息」という言葉が出てきました。「息の修業」と有ります。特に武道を修行している人にとっての「息」遣いは、心して修行しなさい、と書かれています。吸う息は短く、吐く息はゆっくりと長く。
難しいです。しかし、息があがっては行動が乱れ、次の技へと続く事が困難な状態になります。
息遣いこの練習の一つの手段としても「詩吟」を勉強しています。
詩吟は、腹に大きく息をため、徐々に息を吐き出す。それも独特の節〔詩文を音調や調子に乗せて歌うのではなく、詩文の素読(朗読)を基本とし、素読の後に特有の節回し〕節調をつけて、より効果的に詩情を表現します。特に、腹の底から尾骶骨を持ち上げる用に吟じていきます。時には息を吐き出し過ぎて、頭が白くなった時も有ります。
しかし、3回続けて吟じた後などは、何とも言えないすっきりとした感じが有ります。
腹の底から思い切り声を出す。血流にも良く、高血圧の人が改善されたという事も聞いています。
これからも武道の練習と共に、「詩吟」を吟じていきたいと思っています。
Posted by 阿羅漢 at 19:24│Comments(0)