インバウンドでタイ人を集客! 事例多数で万全の用意 [PR]
ナムジャイブログ
QRコード
QRCODE
アクセスカウンタ
読者登録
メールアドレスを入力して登録する事で、このブログの新着エントリーをメールでお届けいたします。解除は→こちら
現在の読者数 11人
プロフィール
阿羅漢
とにかく日本武道(杖道,居合道,護身術)が好きで、毎日稽古で汗を流しています。
タイ国はイサ-ン地方の田舎町に念願の、武道と日本の文化及び伝統や歴史を知ってもらうための発信基地「少林夢想会」を設立し、日々武道の稽古に勤しんでいます。
自前の道場ですので、稽古はいつでもできます。是非一緒に武道の稽古を遣りましょう。初心者も大歓迎です。心から、お待ちしています。

2012年05月31日

杖道の打太刀の特異性

 一般的には、武道における稽古方法は、使用する武器が同一が多い。例えば「剣道」は、竹刀対竹刀。また、古流武術の相対には、木刀対木刀や、薙刀対薙刀というように同一武器での対戦を想定しての稽古形態が多いと思います。

 稀には、鎖鎌と太刀又は太刀対槍そして、脇差対太刀というのがありますが、これは特殊な稽古であると考えられます。

 さて、本日は私の「杖道」の先生であります、松井健二先生(神道夢想流杖術免許皆伝,杖道範士八段)の著書「古流へのいざないとしての 杖道打太刀入門」から『杖道の打太刀の特異性』を抜粋しまして、皆様にご紹介していきたいと思います。

 「古流へのいざないとしての 杖道打太刀入門」から抜粋

 杖と太刀という武器の相違

 杖道は、形稽古に終始し、稽古形態が打(攻撃方)は「木刀」、仕(受方)は「杖」という武器そのものの形態が相違することに特性があります。
 通常、お互いの武器が同形態の場合、「形」というものはその成り立ちをよく知った上での約束事としておこなわれます。(例・日本剣道形や各流の剣術等)。
 しかし、杖道の場合、片や「平で反りがあり、切れ、刺さる太刀」、片や「真っすぐの丸棒で、切れない刺さらない、しかも鍔がない杖」です。
 そのため、全剣連杖道の場合、その基となった神道夢想流(元の古伝。普及形の古流とは相違)では約束事の「形」といえども同形態の武器同士におけるような約束事ではなく、それぞれの武器の長短を利しての真剣勝負といえる実戦の色合いが強くあり、全剣連杖道という普及形になっても、その基本思想を踏襲しているわけで、それを忘れては杖道の持つ実戦的な本質の一面を曲げる、あるいは希薄化することになりかねません。
 たとえば「形」として打太刀と杖がお互いに中段に合わせたところから次の動作をする「形」が多いのですが、同形態の武器におけるような約束事ではなく、動くだけの理由が隠されています。ただし、これは口伝であるため、普及形である全剣連杖道の範囲では分かり難いところでもありますが、広範な学びと稽古を通して、それぞれの形や術技の根底にはこうした意味もあることを心に留めていただきたいと思います。工夫と気付きを要するところでもあります。
 
 杖道における打太刀の役割

 杖の相手の剣は何流と決まっていたわけではなく、何流かもわからない、だからこそ杖をやる者は、太刀遣いの勉強が不可欠だったのです。まして現代剣道だけが相手ではありません。
 また、打太刀の特性も、特に八相の構えが全剣連の八相が手元の低い八相なのに対し、古伝においては一気に太刀風鋭く切り込む大八相(別名「耳構え」)です。さらに、定められた所しか叩かない現代剣道と違い、切れる所を切る多様な剣なのです。
 杖道における杖と太刀の関係は、「打太刀は師の位」と言われ、剣が杖を育てる稽古体系であり、太刀遣いがだめなら、杖も真の術技を体現できません。
 そのため、太刀遣いは、何流にも共通する原則的な遣い方を幅広く学び、遣えねばなりません。当然ながら現代剣道ではほとんど使わなくなった回刀技術にも習熟する必要があるのです。
 ところが、現実には現在の杖道の高段者には現代剣道の経験も少なく、古流の剣術についても「形」は知っていても、基礎の基礎すら知らない者も多くなったのが現状と言えそうです。

 以上本日は、杖道おける太刀遣い太刀のあり方についてを記載してみました。
 杖道の稽古の仕方の、ご参考の一助になれば幸せです。

タグ :杖道の太刀

同じカテゴリー(杖道)の記事

Posted by 阿羅漢 at 20:17│Comments(2)杖道
この記事へのコメント
突然のコメント失礼いたします。
現在タイの大学に通っている日本人です。

お聞きしたいことがあってコメントしました。
タイ(バンコク)で薙刀の稽古を催している場所はありますでしょうか。

お返事をいただけると嬉しいです。
Posted by 野添 at 2014年10月08日 11:11
私も調べましたが、タイ国にて「薙刀」の稽古をなさっている方はいらっしゃらないです。
Posted by 夢想庵 at 2014年10月20日 21:01
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。